1945年、進駐軍の方に向けて提供された「Teppanyaki」。その発祥のお店「ステーキみその大阪店」へ行ってきました。
鉄板の上で塊のステーキ肉を焼く「鉄板焼」
この食べ物が、元々は日本人に向けたものではなく、外国人に向けて提供されたものだということはご存知だったでしょうか。
第二次世界大戦後の1945年。
一面焼け野原だった神戸の街に「鉄板焼」という文化が誕生します。
鉄板焼というスタイルを生み出したのは「ステーキみその」の創業者・藤岡重次さん。
戦後、造船場で手に入れた鉄板を手に、お好み焼き屋さんを始めました。お客さんは主にダンサーさんや日本にいた「進駐軍」の方々だったそう。
その進駐軍の方に向けて但馬牛を鉄板で焼いたのが「鉄板焼」の始まりだと言われています。
お客様の目の前でコテを自在に操り、高級肉や野菜を焼いていくそのスタイルが「ショー」のようにも見え、外国人の方の間で話題になり、広まっていったといいます。
また、これだけのお肉を焼く時に飛ぶ油や肉汁が、お客様に飛ばないようにと咄嗟(とっさ)にフライパンを被せたのがキャップ(ステーキカバー)のはじまり。
当時は、フライパンの柄を折り返して使っていたそうです。
なぜ、鍼灸師のボクがこれだけ詳しいかというと、高校時代~鍼灸の弟子時代の計6年間程、ステーキみその大阪店でアルバイトをさせてもらっていたんです。
そんなステーキみそのさんに昨日、師匠や兄弟子たちとご飯を食べに行ってきました。
師匠はSNSや写真はあまり好きではないので、全体写真は撮れませんでしたが、同じ時期に弟子入りした安江先生と帰り際に写真を撮りました。
(お肉の写真を撮っていても最後は怒られました。笑)
【鉄板焼は野菜や魚介類も美味しくいただける】
ステーキみそので使っている鉄板は厚さ約2センチ。
もちろん鉄板なので、手入れをしないとお好み焼き屋さんのように真っ黒コゲになってしまいます。そうならないのは、鉄板を使った後に削ってピカピカに磨き上げているから。
そのせいで現在の鉄板の厚さは、2センチに満たない程になってはいますが、食材に伝わる熱の伝導としてはこのぐらいの厚さがちょうどいいそうです。
そのお陰でお肉を切るナイフがスッと入ります。
鉄板焼ステーキ発祥のお店・ステーキみその。1945年、闇市で仕入れてきたお肉を進駐軍の方に提供したのが始まりだそう。今ではよく見掛ける蒸し焼きにする為に使うキャップも、当時はフライパンの柄を折り曲げて使っていたそうです。それではお肉の柔らかさが伝わる動画をどうぞ。#元アルバイト先 pic.twitter.com/ADDPpEPUiM
— だんじり祭好き鍼灸師 段上 功 (@hari9danjiri) January 22, 2017
「鉄板焼」というと、どうしても「お肉」のイメージが強くなりますが、実は野菜や魚介類も美味しくいただけるんです。
それは、先ほどお伝えしたキャップを被せることによって熱の対流が起こり、蒸し焼き状態になることで素材の味が効率よく引き出されるから。
ボクがアルバイトをしていた時でも、お肉よりも野菜の美味しさにビックリされる方も多かったのを覚えています。
貝柱も鰆も野菜もめっちゃ美味しかったなぁ。
【ガーリックライスを提供したのもみそのが最初】
今ではよく見掛けるガーリックライス。
実はこれも日本ではみそのが最初に提供したんです。
みそのではガーリックライスのことを「シナ」と呼びます。シナとは「シナガン」の略で、フィリピンでは「シナガック」とも呼ばれて親しまれている料理なんです。
フィリピンのお客様に「にんにくも一緒に焼いてほしい」と言われ、提供したのがはじまりとされています。
どこでも食べられるガーリックライスですが、ボクはみそのでいただく食べ物の中で、この「シナ」と呼ばれるガーリックライスが一番美味しいと感じます。
ですが、塩と胡椒とにんにくしか使っていません。
お肉や、他の調味料で味付けをしたりはしません。
ご飯とにんにくの素材の味だけです。
ですが、それまでにお肉を焼いた油、野菜を焼いた油、どちらとものエキスを吸ったその油を濾して、ガーリックライスの時に取り出して使うんです。
だから、ご飯を食べているはずなのに、お肉や野菜のほのかな香りがしてものすごく美味しいんです。
そして、厚さ約2センチの鉄板の上で蒸されるお米は、適度に水分を奪われ、もち米のようにモチモチ・ふわふわした独特の食感に仕上がるんです。
これは食べていただかないと伝わりませんよね。笑
あっ、写真はありませんが、ランチの時だけ提供される1000円のステーキ丼もまた絶品なんです^^
テレビの取材があると、長蛇の列が出来て夜の営業に差し支えるので、取材をお断りしているぐらいです。
【一度は行っていただきたい名店】
個室もあるので、大切な方とゆっくりと時間を使いたい時や、仕事の話を落ち着いた空間でしたい時にでも非常に使いやすいお店です。
英語や中国語を話せるスタッフも居るので、外国の方を連れて行っても喜ばれるかと思います。元を辿れば外国人の方に向けて提供された料理ですからね。
大阪の北新地にあるそんな魅力溢れるステーキみその大阪店。機会があればぜひ行ってみて下さいね~♪
元アルバイトスタッフからのプレゼンは以上です!
元祖 鉄板焼ステーキ みその 大阪店
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大阪府大阪市北区曽根崎新地1-11-19 スタービル3F
JR東西線北新地駅 11-43番出口 徒歩1分
地下鉄谷町線東梅田駅 9番出口 徒歩5分
阪神本線梅田駅 D28番出口 徒歩5分
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TEL 06-6341-4471
FAX 06-6341-4415
営業時間
ランチ11:30~14:00(L.O. 13:30)
ディナー17:00~22:00(L.O. 21:00)
定休日 日曜日(年末年始休みあり)