大阪市内のだんじり祭り鍼灸師・段上 功のブログ

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鍼灸のように、技術を売る職業なら、誰にも負けないぐらい努力をするのが当然である。

大阪市城東区鴫野にある段上はり灸整骨院

院長の段上 功(だんじょう いさお)です^^

 

今日、ボクのTwitterでこんなことを載せました。

 

美容師さん、ネイリストさん、治療家さん、テニスの先生など、

色々な業種の方に拡散して頂き、驚きました。

でも、これは建て前じゃなく、心の底から強く想っていることなんです。 

 

↓もぐさをひねってすえるお灸

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何も、せんねん灸が悪いと言っているのではありません。

 

そうではなく、技術を売る商売のプロであるのなら、手間や時間を掛けてでも「技術」を提供するべきではないのかなとボクは強く思います。

 

はり師・きゅう師という国家資格がありながら、なぜ免許が無くても出来る「せんねん灸」をすえて、お金を取ろうとするのか。

ボクには不思議でなりません。

 

ボクらの業界は、昔は弟子入りするのが当たり前でした。

そうしなければ、学校へすら入れなかったんです。

ですが、いつ頃からか誰でも入れるようになった。

 

学校へ通いながら弟子入り先で師匠の鍼灸治療を見学するのが通例だったのが、コンビニや居酒屋でアルバイトをして学生生活を終える人が非常に多くなりました。

 

知らない方も多いかもしれませんが、

鍼灸の国家試験では、実技試験がありません

 

学科試験しかないので、極端な話、治療が出来なくても免許が取れるんです。

免許を取ってしまえば世間的には鍼灸師として扱われます。

鍼を打つことも、お灸をすえることも出来るわけです。

 

ここまでは美容師さんも同じですよね。

 

でも美容師さんは免許を取って、いきなりカットをさせてくれますか?

掃除から始まり、シャンプー、カラー、パーマなどの段階を経て初めてカットをさせてもらえます。

カットをするまでに長い下積みをするわけです。

 

鍼灸師は違います。

 

免許を取ったらすぐに鍼を打ち、お灸をすえるんです。

そんな世界、他にないですよね。

 

ボクは学校に入る前から、明治東洋医学院・非常勤講師の並川一利先生に弟子入りし、計4年間勉強させて頂きました。

昔ながらの師匠だったので、何も教えてくれませんでした。

 

「見て学べ、わからんかったら調べろ、自分で稽古しろ。」

 

ホントにそれしか言わなかった。

だから師匠の姿を常に目に焼き付け、たくさんの書物を読み、お灸や鍼は「当時の日本の鍼灸学生の中で1番稽古をした」という自負があります。

 

だから、今があるんです。

だから、こうやって伝えることが出来るんです。

 

ボクらのような技術を売る職業の人は、たとえ自惚れであっても「誰にも負けない!」と胸を張れるぐらいじゃないとダメだと思うんです。

そう思えないなら、もっと努力しなくちゃいけない。

 

出来ないからカンタンことに走るんじゃなく、出来るようになるまでとことん続けるべき。

自分が好きで選んだ道なのだから、そんな努力は苦にならないはず。

 

3年間、毎日毎日大好きなお灸を500壮も1000壮も、自分が納得するまですえ続けた経験があるからこんなことを言っています。

手間や時間が掛かる、今さら出来ないと言い訳ばかりしてないで、大切な患者さんのために行動しましょう。

 

治療家を目指した時のキモチは、今のキモチと同じですか?

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