褒美が無いと頑張れないのは、それはプロじゃない。
昨年3月17日、米・メジャーリーグのダルビッシュ有投手は、
トミー・ジョン手術という、ヒジの手術を受けました。
その後、リハビリを開始し、今年の6月頃、彼は、メジャーでの復帰登板を予定している。
1年以上にも及ぶ、リハビリ期間。
ボールも投げられず、元通りに投げられるかもわからないまま過ごす一年は、
本来であれば、「長く辛い時間」のはず。
ですが彼は、それを「有意義な期間だった」と伝えました。
そんなダルビッシュ投手の言葉から、
好きなことを仕事にするということについて、少し書きたいと思います。
【ご褒美が無いと頑張れないのは、プロじゃない】
別に頑張ったという気持ちもない。それはボクがやらなくてはいけないことだから。
周囲に、この1年間のリハビリを、よく頑張ったと言われた時の言葉。
一見、トゲのある言葉のようにも聞こえますが、これが本物のプロの意識なんでしょうね。
本来大変なことも、自分の仕事のために必要だからと割り切れる気持ち。
また、こんなことも付け加えていた。
例えば、ダイエットを頑張ったご褒美に、これを食べたとか、
何かを頑張ったご褒美に旅行に行くとか。
ご褒美って、ボクはトレーニングをやってても、自分がこれだけ頑張ったから、
ご褒美をあげるってことは考えないんですよ。
その理由として、
ご褒美っていうことは、それは自分がしたくない事だから、そういう事が出てくる。
だから自分の仕事に対して、ネガティブにとらえているから、
キツイことやしんどいことをやりたくない感情になる。
だから、ご褒美という風になってしまう。
そうすると、ご褒美が無いと頑張れないってことになっちゃうから、
そしたら、その人はプロフェッショナルじゃない。
と話していた。
なかなかこんな考え方ってできませんよね。
プロの中でも、本物のプロですよね。
たしかに、キライな仕事を嫌々やっているなら、そこまで考えなくてもいいのかもしれません。
ですが、「好きなことを仕事にする」ということは、
これぐらいプロフェッショナルな気持ちがないとダメなんじゃないかな。
それは自分が「好きなこと」だから。
もちろん、なかなか彼と同じぐらいの意識を持つことは難しい。
でも、「好きなことなら、多少の困難でも、楽しく乗り越えられるでしょ?」
そんな風に、ダルビッシュ投手は伝えたかったのではないでしょうか。
ボクはそんな風に感じました。
【今シーズンへの期待】
自分のやりたいこと、栄養の勉強だとか、カラダを変えるとか、
リハビリの期間が無ければ、そういうことをする時間もなかった。
これは、自分にとって大きなことなので、逆にチャンスである。
辛いリハビリ期間を、チャンスであると言い切ったダルビッシュ投手。
その通り、本当に、この期間にカラダを大きくし、
ボディービルダーの方から、栄養の勉強も相当してきたという。
トミー・ジョン手術後は、成績を上げる選手も少なくない。
他の選手とは、明らかに違うリハビリ期間を過ごした彼のこの一年が楽しみで仕方ない。