大阪市内のだんじり祭り鍼灸師・段上 功のブログ

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なぜ、広島・黒田博樹投手が日米通算200勝を達成出来たのか。そこからボクたちが学ぶべきこと。

大阪市城東区にある段上はり灸整骨院

院長の段上 功(だんじょう いさお)です^^

 

今日はちょっとマニアックで、長い話なので、

野球が嫌いな方はページを閉じちゃって下さい(笑)

 

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【男気溢れる漢の日米通算200勝】

先日、広島東洋カープ黒田博樹投手が、

日米通算での200勝を達成しました。

 

奇しくも、偉業を達成した相手は、

ボクの大好きな阪神タイガース

ですが、悲しさや悔しさよりも、祝福の気持ちの方が圧倒的に強いです。

それは、「育ててもらったチーム、支えてくれているファンのために恩返しがしたい」という想いが強く溢れている選手だから。

だから、イチ野球ファンとして、素直に喜んでおります。

 

日本通算121勝、米通算79勝。

キャリア20年目にしての日米通算200勝

年齢を重ね、体力や筋力が衰える中での偉業達成。

それでもなぜ彼が年平均10勝のペースで勝ち続けられたのか、そして、彼の凄さを、今日はボクなりの視点で考察してみたいと思います。

 

【先発完投型だった米挑戦前】

米挑戦前の黒田投手は、

ストレートを中心に、力で押す先発完投型の投手でした。

日本の野球でいう「エース」に相応しい選手。

 

実際に、渡米前・過去10年の完投数は70回

年平均7回という数字。

これは今のプロ野球では本当にすごい数字なんです。

 

黒田投手が渡米した2008年から、

セ・リーグの投手で完投数7を記録したのは

2015年の藤浪晋太郎投手ただ一人。

 

渡米前の黒田投手は、

球数が増えてでも、最後まで投げ抜くという、

典型的な力投型の投手でした。

 

ですが、日本復帰後の完投数は、2年でたった2回

圧倒的に少なくなっています。

これは、中継ぎ・抑えの投手分担制が、

以前より細分化されているということや、

チーム状況なんかも、もちろん影響しています。

 

ただ、知っていただきたいのは、

渡米前の2007年の成績が、

26試合登板、12勝8敗、完投7、投球回数179.2なのに対し、

復帰後の2015年の成績は、

26試合登板、11勝8敗、完投1、投球回数169.2だということ。

 

完投数以外の数字はほぼ同じ。

 

違う視点から考えれば、

完投の数が6回多いということは、

それだけ投球回数に差がついていいはずです。

 

ですが、それがほぼ同じ。

 

これはどういうことかというと、

勝ち負けが付かなかった試合でも、安定して試合を作り、

しっかりと長いイニングを投げていたということ。

 

実際に、この2つの年の防御率を比較してみると、

2007年:防御率3.56に対し、

2015年:防御率2.55という、

圧倒的な差が出ています。

 

それだけ2015年の黒田投手のピッチングは、

チームの勝利を手にしやすい形を

作り続けていたということになります。

 

【渡米後から、ピッチングにある変化】

ただ、これだけの成績を残す傍ら、

代名詞でもある奪三振の数が大きく減りました。

2007年→123個

2015年→106個

2007年は、キャリアの中でも少ない方の数字だったのですが、それでも2015年はまだ下回っています。

 

ただ、2015年に関していえば、

全投球の内、46.6%がストライク

これは、規定投球回に達した先発投手中、3位の成績。

 

そして、そのストライクを打ちにいったバッターは、

67.5%の確率でバットに当てているそうなんです。

かなりの確率で当たっていますよね。

 

高い確率でバットに当たって、尚且つ奪三振も減っている。

 

これだけ見れば、

一見衰えたように感じるかもしれません。

ですが、防御率は格段に良くなっている。

 

何が言いたいのかというと、

ストライクゾーンへボールを丁寧に集めて、

バッターを打ち損じをさせているということ。

 

テレビでも話題になっていたように、

手元で微妙に動く変化球を巧みに使い、

バッターが芯でとらえられないようにしているんです。

 

これが、メジャーで培った技術なんでしょうね。

 

プロ野球の世界においては、

早い球を投げ、三振を取る人だけが、

良い投手と呼ばれるわけではありません。

 

チームが試合に勝つために、

いかにそのチャンスを与えられるかが

本当の良い投手なんだと思います。

だから、たくさん三振を取っても、完投をしても、

5点も6点も取られているようではいけないんです。

 

野球は0点に抑えれば負けないスポーツです。

それに近ければ近いほど、勝つ確率が上がります。

 

いかに先に点をやらないか、

いかに失点を防ぐか、

いかに長いシーズンをケガなく乗り切るか、

 

そんなことを常に考えながらプレーしているように感じます。

だからこそ、渡米後も、復帰後も変わらず、

平均して10勝のペースを維持出来ているのではないでしょうか。

 

【黒田投手からボクたちが学ぶべきこと】

年齢を重ね、体力や筋力が衰えていき、

そしてまた、環境が変わる中で、

成績を残し続けることが出来ているのは、

その「変化」に対応が出来たからなのではないでしょうか。

 

きっと、渡米前の先発完投型・力投型の黒田投手のままであったなら、200勝には届いていなかったのではないでしょうか。

 

ボクらだって同じことですが、時代や環境が常に変わる中で、

固執する部分変化を遂げていかないといけない部分ってありますよね。

 

黒田投手の場合は、アツい情熱は変わらず持ち続け、

チームが勝つため、勝つ確率を上げるために、ピッチングや野球に対する考え方を変えていったということ。

 

今の時代を生き抜くために、

ボクたちも何かを感じないといけませんね。

 

黒田投手は、

今でも変わらず成績を残していますが、

もしかしたら、今年で現役を終えるかもしれません。

それぐらいの気持ちでシーズンを戦っていると話していました。

 

もう来年は、

彼の投球を見ることが出来なくなるかもしれません。

出来ればまだまだ見ていたいですが、

こればかりは本人次第なので、わかりません。

 

そうなった時に後悔しないように、

シーズン終了まで、彼の投球、一挙手一投足は、

目に焼き付けておいた方がいいかもしれませんね。

仕事や生活に、きっと何かの気付きがあるはずです。

 

 

本当にながーーいブログになってしまいましたが、

お伝えしたかったのは以上です!

最後までお読みいただきありがとうございました!!

 

 

成績参考

個人年度別成績 【黒田博樹 (広島東洋カープ)】 | NPB.jp 日本野球機構